詩歌

和歌・辞世を学ぶ

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

我と来て遊べや親のない雀 小林一茶

----------- 中農の子だったが、幼ない頃に母を亡くし継母と仲悪く15で奉公に出され苦労する。父が他界して遺産相続の争いが継母と弟との間で続いたという。俳諧で名を知られているといっても、空虚が彼を襲うこともあり、生涯2万句もの作を残したようだ。 -…

井伊直弼

さきかけし たけき心の 花ふさは ちりてぞいとど 香に匂ひける ---------- 14男で17で父が他界し300俵の捨扶持で城下の小さな屋敷に移ったという。将来を期待できないが、文武に励んだという。300俵が多いか少ないか、1500万~2000万のようだが、最低限の家…

家主の無残に伐りし柳かな 子規

----------- 庭の柳が鬱陶しいほど茂っていたが愛着があった。しかし、家主がバサッと伐ったという。借主が惜しみ、所有者があっさりと綺麗にする。 ----------- 31

痩蛙まけるな一茶これにあり 小林一茶

----------- 俳句の教科書を読む。よく自分を保っていたなと苦難の連続だっだ。どこかで発狂しそうな衝動もあったのでしょうが、俳句にすることで、平衡を維持したのでしょう。 ----------- 俳句の教科書 16

吉田松陰

身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂 親思ふ 心にまさる 親心 今日のおどづれ 何ときくらむ ---------- 下は獄中から母へ出した手紙の最後だという。親不孝ではあるが、母は息子を誇りに思いもしたのでしょう。 ---------- p145

三葉散りて跡はかれ木や桐の苗 凡兆

----------- 葉は全て落ちれば枯木とするのが俳諧という。桐の葉を確認する。初めは小さいが、二年もすれば幹も安定するようだ。桐でガレージのシャッターを作ったが、これほど美的であり軽いものかと驚く。 ----------- 桐栽培について 森のしごと舎 野沢凡…

うつくしや障子の穴の天の川 小林一茶

----------- 病気で75日間療養していたが、障子の穴から覗いた天空に涙が出る思いだったのでしょう。俳諧で指導料を貰える程に認められてはいたが、天明派や化政派といった主流派からは距離を取り独自の位置にあって苦労もしたようだ。親しまれる句なのでし…

大石良雄

あら楽し 思ひははるる 身は捨つる 浮世の月に かかる雲なし ---------- 急進派を宥めながら、吉良がいる日を二重で確認し決行する。長男も加えざるを得なかった。 失敗は末代までの汚名であり、慎重に運び成功させる。善悪を置き、見事だった。 ---------- …

肌寒し竹伐山の薄紅葉 凡兆

----------- 凡兆自身が竹を伐りに来たと解するより、「竹伐山」という表現から人夫が入って切り取っていると虚子は解する。晩秋の肌寒さの中、人夫が竹を伐っているが、向こうの高みに薄紅葉が竹山に映えて見えると想像する。 ----------- 肌寒(はだざむ)…