詩歌

和歌・辞世を学ぶ

示子弟(一)

私学校生教育の漢詩

示子弟(一)

平生忠憤氣

磅礴満寰宇

自得安心法

成敗守吾愚

平生の忠憤の氣

磅礴として寰宇に満たせ

自得せよ安心の法

成敗は吾が愚を守るにあり

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忠による憤りの気を天下に満たせ

自分で心を安んじる方法を見つけよ、

成敗は愚直を守ることだ。

なのでしょう。西郷は仏教は疎遠でしょう。

明治5年に留守政府を預かる中で仏教僧の妻帯許可を行っているので、少年愛に浸り腐敗していた僧たちを見て西郷の忠憤の氣を天下に見せたのでしょう。

ちなみに一向宗は元々薩摩で禁教であり、西郷の仏教観は極めて冷ややかなものでしょう。

生徒たちに安心は自分で見つけよというのは、そういう経緯もあるのでしょう。

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忠憤 コトバンク

明治5年(1872)4月25日の太政官布告 大阪府立中央図書館 (2120005)

p38